格安SIMを使ってみようと思う方は多いのですが、なぜ安いのか?安かろう悪かろうではないのか?とあれこれ理由を考えてやっぱり今のままでいいや。と手が止まるようです。
格安SIMは電波が弱かったり通話や通信品質が悪いのではないかとためらっている方は大勢いらっしゃいます。
実際のところ格安SIMはなぜ安いのか?品質はどうなのでしょうか。
品質についての私の答えは、「悪く感じる部分があることは否定できないが気にならないレベル」です。
今までの携帯電話会社はなぜ料金が高いのか
格安SIMの料金と対立軸にある既存の会社であるドコモ・au・ソフトバンクの料金はなぜ高いと言われるのでしょうか。
それは、これまでドコモ・au・ソフトバンクの3社は技術革新での競争を続けてきた経緯があります。
3Gや4GにLTEなどガラケーからスマホへの進化を振り返るとまだこの数年の出来事なのです。
通信技術の進化のためには多額の設備投資が必要になります。
ユーザーの高額な使用料金をある程度犠牲にした結果、現在どこでも高音質で高速な通信を利用できるようになった訳です。
ユーザーもスマホが登場した頃は革新的な利用価値に納得して高い料金を受け入れてきました。
納得しなければガラケーのままでいいのですから。
スマホがここまで普及した理由には、技術革新の他に高いサポート力があります。
自社専用のショップを全国に展開するのですから維持するための費用が相当にかかります。
このような形態を取るサービスは他には自動車販売店ぐらいではないでしょうか。(販売店の経営は別の会社です。他にもあるかもしれませんが思いつきません。)
昔は電気屋さんもメーカー系列でしたが、家電量販店の台頭でいまや下火です。
販売店はいろんなメーカーの商品を扱うことで売り上げを増やせて効率がいいのです。
そういった高品質路線を進めて来たのがドコモ・au・ソフトバンクであり料金が高止まりしている理由なのです。
格安SIMの料金は安い分割り切りも必要
通信技術はこれからも進化を続けるでしょうが、スマホの機能自体は一定のレベルまでたどり着き、新機種にもさほど驚くような新しい技術が取り入れられることが見られなくなってきました。
ドコモ・au・ソフトバンクとメーカーが共同で開発した高付加価値な機種も海外メーカー後発品との価格競争でどのメーカーでも機能に大差が見られなくなり、端末の価格低下が進む割にはスマホ利用料金が高いままでした。
この隙を突いたのが格安SIMなのです。
格安SIM会社は低料金を維持するために、広告費をかけずに申し込みはウェブからに限り、店舗は持たない方式を採用しました。
格安SIMの料金が安い理由は、既存の携帯会社とのビジネスモデルが違うからなのです。
しかし、費用を抑えるために問題も少なからずあることは事実です。
格安SIM各社のウェブサイトにはいい事しか書かれていませんが、通信品質はどうなのかと言うと、平日昼休みの12時30分から13時頃や夜間の速度低下が間違いなく起こっています。
メールやLINEのテキストのやり取り程度なら問題ないですが、ウェブサイトを見るにはかなりのストレスを感じるほどです。
この理由は、通信回線に十分な費用をかけることができていないからです。
格安SIMは結局のところドコモ・au・ソフトバンクの通信回線を借りてユーザーに提供しています。
もっと借りる回線量を増やせば解決しそうですが、当然ながらさらに費用がかかります。格安料金を維持するためのバランスが難しいのです。
いつの時間でも快適に使えることが当たり前だとの意見もあるでしょうが、一部の時間帯だけなら我慢しても安い料金を維持してほしい意見もあります。
格安SIMを選ぶべきでない人
格安SIMを選ぶべきでない人は、スマホでわからない事を自分で調べることができない人です。
ドコモ・au・ソフトバンクと同じサービスで料金は安くなるような印象で格安SIMを選んでしまうと不幸の始まりです。
口コミを見ていても格安SIMに過剰な期待をする人をチラホラ見かけます。
格安SIMなのに従来のサービスをしていたら料金を高くしなければ経営が成り立たなくなります。
私としては、最低限のサービスで格安SIMを割り切って利用していますからドコモ・au・ソフトバンクと同じことをして欲しくないのです。
最近は格安SIM会社でも店舗展開や広告費をかける会社が増えてきましたが、ウェブサポートだけで良いと思う人には不要なサービスです。
企業としてユーザーを増やしていかなければならない事情もわかりますが、格安SIMの軸がぶれているように感じることがあります。
格安SIMは、ただ安いだけを売りにせず各社の戦略の違いを出していく必要があります。
うちはサポートは最小限なので安くするけど、手厚いサポートが必要ならドコモでどうぞとか。
昼間は速度が遅いですが安くしますよとか。ニッチなところを突いたサービスを展開すると面白いのではないでしょうか。
手厚いサービスには相応のお金を払う必要があることを理解したうえで格安SIMを賢く利用しましょう。
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