格安SIMのmineoの「フリータンク」は、他の格安SIMでは見られない独特のサービスです!
このサービスが評価され、MVNOで初めて2016年度グッドデザイン賞を受賞しました。
見ず知らずのユーザー同士でパケットのやりとりをする仕組みなのですが、なぜ手持ちのパケットをわざわざ寄付するような事が成り立つのか不思議ではありませんか?
mineoフリータンクへパケットを寄付する行為にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
フリータンクってなに?
フリータンクとは、足りないパケットを引き出したり、余ったパケットを預けたりすることができます。
引き出しは、
- 毎月21日から末日まで引き出せます。
- 毎月2回まで
- 引き出せるパケットの上限は1,000MBまでとなります。
月の上旬の引き出しは利用期間外で入力操作ができません。
引き出す際には20文字以上のコメントを残すことが必須です。
預け入れてくれた人に一言お礼のコメントをしましょう。
気になるフリータンクの残量ですが、2019年7月下旬時点でざっと108,000ギガバイトものデータ量が備蓄されています。びっくりですね。
このフリータンクは2015年12月よりスタートしました。
当初は運営の人もいずれフリータンクパケット残量が不足するとの認識から、定期的にmineoからフリータンクへパケットを寄付することも想定していたようです。
ところが見てのとおりパケット残量は溜まっていく一方なのです。なぜこのような現象が起こるのでしょう。
フリータンクへパケットを入れる心理とは
フリータンクにパケットを入れる理由です。
ユーザーがフリータンクをどう利用しているのかといった利用履歴を他のユーザーから見られるため、パケットを引き出してばっかりの状態を公衆にさらされることに耐えられない心理を突いています。
フリータンクから最大限にパケットを引き出してもサービスとして不正な行為ではありませんので誰からも文句を言われる筋合いはありません。
しかし、その状態で掲示板やQ&Aに投稿することはいくら匿名とはいえ私個人的には耐えられないです。この人引き出してばっかりでせこいなと思われそうで。
そのために私ってちょっといい人!感を演出するため、フリータンクへ入れたパケットが多くなるように調整機能が働きます。
実際に何名かのユーザー様の利用状況を確認しました。圧倒的に入れたパケットが多い方ばかりでした。
私スマホ大将はまだパケットを引き出したことがないのです。
なぜならパケットが勝手に増えていくからです。
私の契約は3GBで、毎月2GB少し超えるか超えないか程度のデータ使用量です。
加入時は月末契約でしたのでパケット3GB付いたもののそのまま翌月へ繰越、またパケット3GBもらってから常にパケットが余る日々でした。
しかもマイネおみくじでさらに3GBもらったのです。マイネおみくじの解説はこちらです。
mineoのメリットとデメリットはどんなことがありますか?
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パケットくれるのはとても嬉しいことなのですが、冷静に考えると普段2GBの人はそんなに必要ないのですよ。せっかく貰っても使いみちがないのです。
会社勤めですので、主に通勤電車内でパケットを使いますが、ブログネタの収集にこの時間を当てていますので外では動画をいっさい見ません。
自宅では「eo光」の光ファイバーへWiFi接続なのでパケット不要です。
どっちみちパケットを期限切れで捨てるぐらいならフリータンクへ入れた方が良いことをした気分になります。一日一善ですね。ここがパケットを入れる行為への心理的なメリットでしょう。
冒頭に記載したグッドデザイン賞受賞に関する審査員評価コメントのひとつに
三大キャリアが市場を独占し、年々通信費が高騰していくというユーザーにとっては腹立たしい状況の中、MVNOを活用してユーザー同士が融通し合うという非合理的な贈与ネットワークに落とし込んでいる点は希望さえ感じさせる。
一見非合理のように見えるものの仕組みとして成り立っているのがフリータンクなのです。
審査員の方のキャリアに腹立ててるってストレートかつ正直なコメントが素敵です。
違う視点で裏事情を探ってみましょう
このフリータンク問題、日本のおすそわけ文化が外国人からいいね!って評価されてめでたしと終わりたいところですが、まだ終わってはいけません。少し視点を変えてみましょう。
mineoの料金表からパケットの金額単価はいくらなのか比べてみます。
基本データ容量 | 1GBあたり単価 |
500MB | 1,400円 |
1GB | 800円 |
3GB | 300円 |
5GB | 316円 |
10GB | 252円 |
追加パケットチャージは100MB150円
となります。あれ?結構バラつきがありますね。5GBの単価がなぜか高く設定されています。必ずしもギガ数が多いほど安い訳ではないことがわかりました。
特に500MBと1GBの割高感が目立ちます。1GBと3GBの料金差が100円しかないことからおそらく3GBプランへ誘導したいのでしょう。
1GBプランで、フリータンクから1GB引き出しても合計2GBですから少々心もとない気がします。後から高い追加パケットを買うぐらいなら3GBにしておこうとなりますよね。
引き出しは毎月21日以降なのも絶妙な設定です。500MBや1GB契約でそこまで耐えれる人ってそもそも普段パケットを使わないのでよほどのことがない限り1GBを引き出そうとならないでしょう。
なので、公式データはありませんので推測となりますが、フリータンクから引き出す主な方は、5GB・10GB契約で動画等でパケットをよく使う方となります。
mineoからすると多額の料金を払ってもらう方へのサービスとなりますね。運営サイドから考えるとこのフリータンクシステムは非常に合理的なのです。
パケット余る人には、本当は適正なパケット使用に対する金額のみを支払い、パケットが余るようなことにならない事が理想ですが、余ったパケットを寄付する行為によって良いことをしたプチ優越感を与え、パケット足らない人には少し手を差し伸べて満足感を与える。
フリータンクシステムは巧みにユーザー心理を突いていて、非常によく構築されています。
さすがmineo恐るべしです。
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